私たちの醸造の哲学

南会津ブルワリーはどこが違うのか?

私たちの目標は、今日の日本では手に入らない、本物の伝統的な発泡酒をお届けすることです。このような発泡酒は、独特なホップの芳香、複雑なモルトの味、なめらかな舌触り、そしてさわやかな苦味のあるホップの味を備えています。これらは、大量生産のビールにはない特徴です。大量生産されるビールは、厳しい取り扱い・保管条件の下で貯蔵寿命を伸ばすために、パッケージングの前に濾過または熱処理を施されています。こうした処理は、本当のビールの命を奪ってしまいます。濾過処理は麦芽酵母菌をすべて除去するだけでなく、ビールにコクと舌触りを与える大きな分子の多くを取り去ってしまいます。

分類は発泡酒

当社の醸造免許は、発泡酒の免許ですが、当社の製品は、今日日本の市場で手に入る大量生産ビールのどれよりも、本物に近いと自負しています。私たちの発泡酒は、ほぼ100%モルトから「オール・グレーン」マッシュされるものですが、日本の「ビール」には許可されていない材料を使っているため、当社の製品は発泡酒として分類されています。いいエールには、なめらかな白い泡を出すために、モルトになっていない大麦が入っています。また、アイリッシュ・スタウトは、モルトになっていない焦がした大麦、香草、香料を使って、苦味とコーヒーのような色を出しています。私たちのラガーとエールは、スパイシーな味を出すためにハチミツを少々使っています。またスタウトには、メープル・シロップを多少加えて、ワイルドウッドのエッセンスを与えています。私たちは、ビール醸造免許の制限を受けずに、伝統的な発泡酒を作る自由を選んだのです。

発泡酒には、いろいろな種類があります。ビール愛好者の多くは、発泡酒をビールの安価な代替品と考えています。大量生産のビール会社が販売している発泡酒は、モルト含有量が25%未満で、主成分はトウモロコシとコメのデンプンです。このような発泡酒が安いのは、酒税が1リットル当たり80円〜120円にすぎないからです。一部のマイクロブルワリー(地ビール会社)では、液体モルトで作った発泡酒を販売しています。そうしたビール会社は、マッシュ設備を持たず、水と酵母菌を加えるだけで発泡酒を作っています。こうした製品の酒税は、1リットル当たり80円です。当社の地発泡酒の酒税は、ビールと同じ1リットル当たり220円です。

醸造の経済性

ビールを濾過する主な理由は、製造工程を加速して、大量消費用の低コスト・ビールを生産し、収益性を高めるためです。大量生産のビール会社では、ビールが醸造、パッケージングされて、消費者の手に渡るまでの期間は、約2週間です。原料からビールがビンに詰められるまでの実際のサイクル期間は、約5日間です。このようなスピード醸造を可能にするには、酵母菌が消費または変換する時間のない材料を濾過して取り除くしか方法がありません。大量生産のビール会社は、酵母菌がもたらす味や香りとは無関係に、速効性の酵母菌を使用しています。

大手ビール会社の存在意義

大規模な商業ビール会社は、社会の中で重要な機能を果たしています。それは、手頃な値段と品質の製品を提供し、私たち消費者が、いつでも、ほぼ全国どこでも、便利にビールが飲めるようにすることです。

全く新しい体験 − クラフト発泡酒

南会津ブルワリーが作る製品は、深いコクのある味と香りを持つ、明るくクリーンな、濾過されていないものです。私は、醸造所には酪農場と共通するものがあると考えています。ビールは、ミルクのようなものです。スーパーで買うミルクは、農場の絞りたてのミルクとは違います。同様に、コンビニで買うビールは、本物の手製のビールとは違うものです。「本物」は、生きています。それは、酵母菌が濾過処理で除去されたり、熱処理で殺されることがないからです。酒に入っている少量の酵母菌が、発酵可能な材料に働きかけることを続けるため、時とともに味が多少変化することもあります。酒の温度を低く(10℃)保つことによって、変化を抑制し、同じ味を楽しむことができます。

クラフト発泡酒作りの難しさ

特徴あるホップの芳香、苦味、舌触りを持つ明るくクリーンな酒を作るという作業は、困難であり、特にコストがかかります。ビール愛好者の多くが、本物のクラフトビールを体験したことがないのも、そのためです。大量生産のビール会社がクラフト・ビールで利益を上げることは難しく、流通業者にとっても取り扱いが非常に困難です。

第1の特徴 − 特殊なマッシュ設備

モルトのマッシュの際には、不要なタンパク質、樹脂、タンニンを除くために、温度を慎重に調節しなければなりません。私たちは、酵母菌とはペットのようなものであり、お客様に最高の製品をお届けするには、酵母菌を健康で満足した状態にしておかなければならない、と考えています。良いマッシュは、良い酒を作るために必要な糖分と栄養分を酵母菌に与えます。一定の温度でマッシュを行えばコストは抑えられますが、酵母菌が糖分を変換することができない可能性もあります。

第2の特徴 − 時間をかけた発酵

大量生産の工場では、4〜5日間、酵母菌に十分食べさせた後、濾過して酵母菌を除去します。その際に、酵母菌が短期間では変換できなかった材料も除去されます。南会津ブルワリーでは、酵母菌に十分な時間を与えます。エールの発酵期間は2週間以上、ラガーの発酵期間はその2倍です。発酵可能な材料がすべて変換されると、酵母菌は活動をやめ、円錐形の容器の底にゆっくりと沈殿します。その後、発酵容器の温度を凝固点近くまで、徐々に下げていきます。酒を曇らせる原因になるその他の大きな分子も、かたまりとなって容器の底に沈み、明るく澄んだ黄金色の液体が残ります。

自然の炭酸化作用 − 酵母菌に任せる

ビールはどうして泡が立つのか?ビールを泡立てるには、さまざまな方法があります。大量生産の場合は、ビールをビンに詰める直前に、炭酸ガスを注入(溶解)します。しかし、チャンスさえ与えてやれば、酵母菌がこれよりはるかに優れた効果を発揮することができます。酵母菌が糖分を変換した後には、アルコールと炭酸ガスが残ります。私たちは、炭酸をすべて酵母菌に作らせます。酵母菌の圧力が高すぎないかどうかを時々調べるほかは、酵母菌に任せています(炭酸を溶解させておくには、多少の圧力が必要です)。本物のクラフトビールは、最初の一口を飲んだ時に舌の裏側を刺すような炭酸の刺激でわかります。そして、喉の渇きを癒した後は、グラスを回して、小さな泡が上っていくのを眺めてください。

本物のクラフト発泡酒にふさわしい時と場所
トルー・ブルー・ラガーの感動を味わう時

私たちは、いろいろなビールを飲み、そうしたビールを作る人たちの努力に感謝しています。8月半ばの自転車ツアーで南会津の峠を越える100kmコースを終えてサドルから降りた時、まず一番にしたいことは、口の中に入った虫を洗い流し、脚の疲れを忘れることです。そういう時にありがたいのは、自動販売機と、ポップトップの缶ビールです。

ツアーを終えてロッジに戻った時に欲しくなるのは、浅草岳に沈む夕日の色を思わせる黄金色のビールです。炭火でチキンを焼くにおいが食欲をそそる中で、本物のクラフト発泡酒のグラスを傾け、1日の終わりにふさわしいひとときを過ごします。

南会津ブルワリー

莨壽エ・縺ョ繝薙シ繝ォ Beers in Aizu, Japan; Brewed by John K. Schultz: 蜊嶺シ壽エ・繝悶Ν繝シ繧、繝ウ繧ー繧ォ繝ウ繝代ル繝シ 莨壽エ・鮗ヲ驟 Help